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ITBOX-S-H販売開始

今まで、温度調整ユニットと湿度調整ユニットは、独立していましたが、今回、温度湿度調整ユニットとして、両者を一つにしました。ITBOX-S-Hは、ITBOX-Sに湿度制御機能が付いたものになります。2つのペルチェを独立制御して、それぞれで温度制御と湿度制御を行います。ペルチェによる湿度制御は除湿だけなので、加湿には超音波加湿器を使います。除湿時の温度低下をフィルムヒーターで補います。コントローラはRaspberry Pi 3B+です。WiFi接続で、ブラウザから設定や監視が可能です。

PWM制御可能なデバイスは、(1)温度調整用ペルチェ、(2)除湿用ペルチェ、(3)加湿用超音波加湿器、(4)加熱用ヒーターの4種類です。

基板やファンがむき出しですが、背面にプロテクトガードを取付けることもできます。

湿度50%RHに設定しておけば、ハダニやカビなどの病害虫対策になります。(ハダニやカビは、温度20~30℃、湿度60~80%を好みますが、湿度が60%RH以下では、干からびて死滅します。)

湿度調整可能範囲は、温度26度の時、湿度35%RHから100%RHです。±5.0%RH以内での制御が可能です。

温度や湿度の設定も容易です。開始時間と設定温度、設定湿度を入力するだけです。補間機能で連続的に変化させることもできます。

なお、植物は、土壌湿度70%が最適と言われています。これは、根圏の水分量であり、空気中の湿度とは関係ありません。

ITBOX-S-Hの標準価格は、125,000円(税別、送料別)の予定です。温湿度制御が可能なインキュベータとしては低価格に設定されています。

また、実験目的により、様々なオプションが適用可能です。監視用カメラや各種センサの追加、ソフトウエアの改修などにも対応いたします。

オプションで、フィルムヒーターをPTCヒーターに変更できます。PTCヒーターを使えば、庫内温度を60度まで上げることができます。卵の孵化(37.5度)や、生まれたての雛の育成、細菌の培養(35度±1度)、鶏肉からのキャンピロバクター分離(42度)など、40度近くの温度が必要な場合には、PTCヒーターをご利用下さい。なお、PTCヒーターを使う場合、最大消費電力が増えるので、ACアダプターは、180Wのものになります。

詳しくは、ここから、お問い合わせください。

日長周期、月長周期に対応

LongPeriodSchedule

ITBOXは、今まで、1日、24時間を単位に動作していました。LongPeriodScheduleを使うことで、24時間を超えて、温度プログラムを設定できるようになりました。例えば、20℃一定を30時間、その後、30℃一定を60時間とする周期で温度を制御できました。しかし、アイティプランターの動作は変更できませんでした。また、温度を徐々に変えていここともできませんでした。

そこで、 新機能のLongPeriodControlを開発しました。 LongPeriodScheduleの上位番となりますが、互換性はありません。LongPeriodScheduleでできることは、LongPeriodControlでもできます。

使い方

ここでは、LongPeriodControlの機能や使い方を説明します。

LongPeriodControlのアイコンをクリックすると、LongPeriodControlが起動して、以下のようなメニュー画面になります。

制御項目は、追加して増やすことができます。

開始日と終了日を設定します。これは、長期間栽培の中では、停電などのトラブルで、ITBOXが停止することがあるからです。もし、ITBOXが停止して、再起動すれば、最初からやり直しになって、数カ月分の実験が無駄になってしまうかもしれません。しかし、開始日と終了日を設定しておけば、終了日前に再起動できれば、LongPeriodControlは、続きを実行してくれます。終了日を過ぎれば、最後の設定値のままで動作が継続します。

補間機能

LongPeriodControlは、開始日と終了日の間は、補間を行います。この補間機能により、日長周期、月長周期を作り出せます。

日長周期は、1日24時間内の温度や日射量の変化のことです。これは、cultivationPrgやtempScheduleで設定できます。開始日と終了日の1日の温度や日射量の変化を設定します。丸印が設定点です。設定点が無い時間は、前後の設定点から直線補間を行います。これにより、朝日が登って、周囲が徐々に明るくなり、夕方、徐々に暗くなるといった日射量変化が実現できます。日射量の時間的な変化は、レタスの結球化や開花時期など、植物の状態に影響を与えます。

月長周期は、1ヶ月毎の日射量や温度の変化です。上のグラフの日射量を実現するには、毎月の開始日、終了日を入れてもいいですし、毎年の1月と6月の開始日、終了日を入れても実現できます。

開始日と終了日の間の時間は、開始日設定値と終了日設定値とで直線補間を行います。

開始日の日射量(点灯時間、照度)から始まり、終了日の日射量(点灯時間、照度)に変化していきます。これにより、徐々に短日化したり、徐々に長日化することができます。

設定方法

まず、栽培プログラムと温度プログラムを設定します。栽培プログラムは、アイティプランターの1日の照明制御や給水制御を行うものです。具体的には、点灯時刻、消灯時刻、光強度(PWM値)、ポンプ動作時刻、ポンプ動作時間(秒)が設定できます。温度プログラムは、1日の温度の変化を設定します。

次に、栽培プログラムと温度プログラムを開始日と終了日に対して割り当てます。これにより、1日を超えた動作の設定ができます。

より正確には、開始日の0:0:0から始まり、終了日の0:0:0に終わります。つまり、開始日 2018/09/03 とし、終了日 2018/0904とすると、2018/09/03の1日だけの動作が設定できます。開始日と終了日が同じ場合には何もしません。また、現在日が、終了日よりも進んでいる場合にも、何もしません。動作させるには、終了日は、必ず、現在日よりも進んでいなければなりません。

また、温度や照明時間の補間は、開始日と終了日の間で直線補間されます。開始日と終了日では、温度や照明時間は、設定値と同じですが、開始日と終了日の中間では、保管された値になります。LongPeriodControlによって、補間される値は、設定温度、PID値、点灯時間、消灯時間です。光強度(Duty)は、PWM値(0%から100%)で変わります。点灯時間と消灯時間の間の光強度は、itplanterControl.jsにより、設定値が補間された値に変わります。

cultivationPrgで、Dutyの設定を、

7:00     0
12:00  90
19:00   0

とした場合、補間がなければ、12時にPWM 90%で点灯し、19:00に消灯します。補間があった場合には、7:00から徐々に明るくなり、12時で最大のPWM 90%の明るさになり、その後、徐々に暗くなり、19:00で消灯します。補間があった場合には、従来とは動作が異なるのでご注意ください。

上のグラフは、15時点灯、15時30分にPWM90%、16時に消灯の実行結果です。直線的に、照度が変化していることがわかります。

従来と同じような動作にするには、

6:59     0
7:00     90
12:00  90
18:59   90
19:00   0

とします。これで、7時から19時まで、PWM 90%で点灯します。itplanterControl.jsの更新が10分毎なので、最大10分の誤差が生じます。

温度は、開始日の温度設定から、終了日の温度設定へと、徐々に変化していきます。また、開始日の栽培プログラムから終了日の栽培プログラムへと徐々に変化していきます。また、アイティプランターのLEDの明るさは、1日を通して、10分毎に、徐々に変化します。10分毎に変化するというのは、~/Node/itplanterControlで、10分毎に、アイティプランターの設定を書き換えているからです。

これにより、春夏秋冬の温度や日照時間、夏至、冬至を再現できます。温度プログラムと栽培プログラムが分離しているので、夏至の日長周期で、冬場の温度環境を再現するようなこともできます。

Raspberry Piの設定

アイティプランターの照度の補間変化は、 longPeriodControlが行っています。longPeriodControlは、Raspberry Piで実行しているJavaScriptです。

pi@ITBOX-SW:~/src/ITBOX $ cat /etc/systemd/system/longPeriodControl.service
[Unit]
Decription=The longPeriodCOntroller

[Service]
Type=simple
Environment=LANG=C
ExecStart=/home/pi/src/ITBOX/longPeriodControl.js
ExecStop=/bin/kill -WINCH ${MAINPID}
KillSignal=SIGINT
PrivateTmp=true
Restart = always

[Install]
WantedBy=multi-user.targe

アイティプランターの照度の補間変化を行わない場合には、以下のオプションを設定してください。

ExecStart=/home/pi/src/ITBOX/longPeriodControl.js -ni

システムの仕組み

coderのLongPeriodControlで設定した情報は、

/home/coder/coder-dist/coder-base/LongPeriodControl/saveLongPeriodControl.txt

に書き込まれます。このファイルが書き換わった時に、常駐デーモンの longPeriodControl.js がファイルを読み込み、以下の2種類のファイルを更新します。

(1)栽培プログラム設定用のファイル( /home/coder/coder-dist/coder-base/config/saveITPController.txt )を書き換えます。

このファイルが書き換わると、常駐デーモンのitplanterControl.js が、情報をアイティプランターに送信します。

(2)温度プログマム設定用のファイル( /home/coder/coder-dist/coder-base/config/saveTempController.txt )を書き換えます。

このファイルが書き換わると、常駐デーモンのtempController.jsが、温度制御を更新します。

上記、2種類のデーモンが動作しているかどうかは、CoderのserverCheckで見ることができます。

roorから始まる1行(プロセス)が表示されていない場合には、常駐デーモンが停止しています。Startボタンを押すと開始され、プロセスが表示されます。どうしても、動作しない場合には、ITBOXを再起動してみてください。

 

 

 

 

ブラウザからの利用方法

本キットの WiFiアクセスポイント設定の後 、ブラウザからRaspberryPi3にアクセスするとメニューが表示されます。

coderタグをクリックするとアプリが使える画面になります。

このアプリは、前身のiTelepassに温度制御アプリを追加したものです。基本構成は、iTelepassのホームページをご覧ください。iTelepassのCPUはIntel Edisonなので、RaspberryPi3とは異なりますが、アプリは同じです。まずは、iTelepassの説明をよく読んでください。

ITBOX App 説明

コンソールアプリ

/home/pi/src/ITBOX   にソフトウエアが入っています。tempController.js

ペルチェによる温度制御を行うアプリです。start.shで実行できます。デフォルトでは、systemdで自動起動されます。停止したい時は、sudo systemctl stop tempControllerとしてください。停止するまでに少し時間がかかります。 このアプリは多機能です。内部で、以下のセンサー情報を取得しています。 https://raspberrypi2.local:8091/app/servercheck からコントロールできます。

setTemp.sh

tempControllerに、設定温度を知らせます。具体的には、home/coder/coder-dist/coder-base/config/saveTempController.txtに、targetTemp 20.0のようにファイルに書くと反映されます。 https://raspberrypi2.local:8091/app/tempcontroller から温度設定できます。

BME280.py

温度、湿度、気圧を測定するセンサーです。ボックス内の温度を測定しています。また、気圧から絶対湿度や露点を計算します。 BME280.pyが動作するには、sudo pigpiod を実行してください。 https://raspberrypi2.local:8091/app/bme280 からセンサー情報を見ることができます。

DS18B20.py

ペルチェ表面付近の温度を測定する1-Wire型の温度センサーです。1-Wireは応答に時間がかかります。 https://raspberrypi2.local:8091/app/ds18b20 からセンサー情報を見ることができます。

TSL2561.py

照度を測定します。TSL2561.pyの中で実行しているquick2wire-python-api/TSL2561.example.pyを実行すれば、さらに詳しい情報が出てきます。 https://raspberrypi2.local:8091/app/tsl2561 からセンサー情報を見ることができます。

peltierCtl.py

ペルチェ制御を行います。peltierCtl.py PWM-Power Dir です。PWM-Powerは、0から1000までの整数で、Dirは0なら冷却、1なら暖房になります。 tempControllerが内部で利用しています。設定したままで忘れたりすると高温になったり、凍結したりして危険なのでブラウザからは使えません。


Coder アプリ

基本的には、itelepassと同じです。itelepass02がIntel Edisonを使っていたのに対して、ITBOXではRaspberryPi3を使っています。 アイティプランター1台に対するコントロールだけを行います。

TempController

https://raspberrypi2.local:8091/app/tempcontroller
ITBOXの温度スケジュールの設定を行います。現在の温度から急激に冷やすとペルチェが凍結することがあります。ペルチェが凍結すると冷却ファンが回らなくなり、故障の原因になります。そこで、過冷却が25分続くと、1分間、温めて解凍を行なっています。 解凍処理の間は、温度が上昇します。室温によっては、設定温度到達までに時間がかかります。

tempSchedule

https://raspberrypi2.local:8091/app/tempschedule
ITBOXの温度設定を行います。センサー情報が表示されます。現在の温度から急激に冷やすとペルチェが凍結することがあります。 ペルチェが凍結すると冷却ファンが回らなくなり、故障の原因になります。そこで、過冷却が25分続くと、1分間、温めて解凍を行なっています。 解凍処理の間は、温度が上昇します。早く設定温度にするには、保冷パックをアイティプランターの養液にに入れて、予冷して設定温度に近づけてください。 30分毎に温度設定を行い、補間ボタンを押すと、数分毎に補間されます。

monitoring

https://raspberrypi2.local:8091/app/monitor
ITBOXのセンサー情報を時系列グラフで表示します。温度と湿度、PWM(ペルチェのパワー)とペルチェ温度、絶対湿度と露点、ペルチェ温度と露点がグラフ表示されます。データが多くなるために、1時間毎に、ファイルに書き出されます。

BOXstatus

https://raspberrypi2.local:8091/app/boxstatus
ITBOXの現在の状態を表示します。

serverChack

ITBOXで常時、起動して動作しているデーモンアプリを表示します。起動していない場合には、restartボタンを押してください。


ITBOXの扉を開くと、内部温度が急激に変化するのでご注意ください。
60cmBOXにはオプションでプラズマクラスターが搭載できます。 40cmBOXはスペースが無いのでプラズマクラスターは入りません。
ITBOXからアイティプランターを取り出すときには、後部のヒートパイプ冷却ファンの固定ネジを外して、ヒートパイプの固定をなくしてください。
アイティプランターの下部のアクリルケースに電子回路が入っています。RaspberryPIのUSBを使う場合などは、アクリルケースをひっくり返してください。配線が多いので、線を切らないようにご注意ください。


PID設定方法

tempControllerの動作中でも、PIDパラメータを変更できます。


https://raspberrypi2.local:8091/app/pidsetting

saveTempController.txtに、
setPID Kp 0.1 Ki 0.01 Kd K_d 0.01
のように、PIDのパラメータを書き込みます。tempScheduleを実行するとsetPIDは消えます。 PIDの最適値が決まったら、/home/pi/src/ITBOX/start.sh を書き換えて、
sudo /home/pi/src/ITBOX/tempController.js $1 -kp P値 -Ki I値 -Kd D値 とすれば反映されます。
sudo systemctl restart tempController
で温度コントローラが再起動します。

shell

sshでログインできる以外にも、shellアプリでコンソール画面が開けます。Open Terminalのタグをクリックすれば、新しいコンソール画面が開いていきます。root権限で開きますので、入力は慎重に行ってください。su piと打って、piで操作するのが安全です。

株式会社アイティプランツ  2016/12

お問合せ先
support@itplants.com
TEL 080-3835-0260 (担当 坂口)

ITBOX-SH

アイティプランターに取り付けるITBOX-Sの新型を開発しました。ユーザー様のご要望は、「しいたけの通年栽培」とのことでした。

果たして、しいたけ栽培に光は必要なのでしょうか? 最適な温度や湿度は?

    【しいたけ】

    • 栽培期間:10月~5月
    • 収穫期間:10月~5月
    • 栽培適温:20~25℃

シイタケ栽培の手引

以下は、熊本県林業研究指導所発行の手引書からの引用です。

4.胞子

(1)形成温度
・ 多量に形成される温度は15°C~26°Cである。
・ ほとんど形成されない温度は0°C以下と34°C以上である。
(2)発芽条件
・ 培養基上:培養液中では、適温の場合、よく発芽するが蒸留水中では発芽しない。
・ 氷中:2時間ではほとんど影響しないが24時間では50~60%くらい発芽率が落ちる。 ・ 低温:-17.7°Cに2時間おくと、乾燥状態では発芽が10~15%に落ちるが、培養液中では発芽しない。
・ 日光:乾燥状態で、直射日光にさらされた場合、10分間で発芽障害が起こり、3時間で発芽不能になる。
・ 高温:乾燥状態で80°Cで10分間、70°Cで4時間で死滅するが、60°Cでは5時間でも全く影響はない。

  • ・  水中温度:50°Cで30分、40°Cでは4時間で発芽不能、30°Cでは4時間後にも著しい発芽障害は起こらない。
  • ・  適温:18°Cで24時間以内に発芽するが、22°C~26°Cが適温とみなされる。

5.菌糸

(1)発育適温
発育温度は 5°C~32°C、適温は 22°C~27°Cである。

(2)水分
原木の含水率(乾量基準)が 30%以下または 100%以上の場合は発育不能、最適含 水率は 53%~73%。

(3)湿度
ほだ木内の菌糸の発育は、空中湿度 70%前後が適当と考えられる。

(4)PH:水素イオンの濃度
3.8 以下、8 以上は発育不適、5 前後が適当である。

(5)生存期間
・ 乾燥すると死滅する。
・ 寒天培養基に発育した菌糸は-5°Cで7週間。
・ のこくず培養基に発育した菌糸は、-5°Cで7週間。
・ ほだ木内の菌糸は-20°Cで10時間後でも発育に影響はない。

6.子実体

(1)発生条件
温度:5°C~26°Cで発生。品種により異なる。 水分:菌糸の発育の場合より多く水分が必要で、含水率 (乾量基準)83%以上が適当。 光線:暗黒では発生しない。弱い光が必要である。

(2)成長条件
温度:適湿であれば、10°Cでは 7 日、17°Cでは 4~6 日で成熟する。 湿度:80~90%が適当。 光線:うす暗くても成長するが色や形が悪くなる。明るさが必要。

ということなので、温度設定は22度一定で、湿度は70%ほどを狙います。照度は、部屋の明るさ程度の2000Luxでいいでしょう。12時間照明にしてみます。

ITBOX-SHの設定

温度 22度一定
湿度 65%以上、75%以下
照度     2,000Lux (7:00から19:00までの12時間照明)

ITBOX-SHの新しいところ

今までのITBOX-Sでは、Raspberry Pi Model3を使っていました。ようやくRaspberry Pi Zero HWが入手できたので、より小型のRaspberry Pi Zero WHを採用しました。これにより、従来のITBOXでは、アイティプランターの下のケース内に配置されていた制御回路がITBOXの背面に取り付けることができるようになり、よりコンパクトになりました。

SIgnal Pin No
SDA 3
SCL 5
1-Wire 7
3.3V 1
Dir 19
PWM 20
Moist 11
  • 大容量電源採用

最大消費電力が増えたために、大容量電源を採用しました。12V30Aまで取れます。これ1つでITBOX-SM2台を稼働させることができます。

ITBOX-Sは、養液タンクに水をいれて、ポンプで循環させておけば、庫内湿度は55%ほどになりますが、外部温度や空気中の水分量によっても変化します。湿度が高いほうが良さそうなので、今回は、実験的に加湿器を付けてみます。湿度が55%RH以下になったらONして、湿度が75%RH以上になったらOFFにします。どの程度の効果があるかは、実験してみることにします。

超音波振動素子が、壊れるかもしれませんが、500円以下で替えるものなので、壊れたら取り替えることにします。価格は安いのですが、輸送に時間がかかり、なかなか届きません。多めに購入しておきましょう。

制作過程

20mm厚の断熱材にペルチェファンを通す穴を開けます。両面テープで、アルミシートを貼り付けます。

アルミシートは、LED光源の拡散作用もあります。

裏側から、ファンを入れる円型をくり抜きます。

ペルチェユニットは、4cm四方をくり抜いた2mm厚のアクリル板にペルチェをはめ込み、2mm厚の銅板でサンドイッチして、CPUクーラーで挟み込んだ構造になっています。それぞれの面には導熱グリスが塗ってあります。

ベニア板に11cm四方の穴を開けて、ペルチェファンを取り付けて、隙間をシリコンで埋めます。

Raspberry Pi Zero WHにヘッダーピンを介してユニバーサル基板を差し込みます。基板には、I2C、1-Wire、Peltier制御、5V電源のソケットがあります。I2Cソケットには、温湿センサーのBME280、照度センサーのTSL2561が付きます。1-Wireには、DS18B20が付き、ペルチェ温度を測定します。USBには、OTG変換ケーブルを介して、アイティプランターと接続します。OTGなので、USBメモリーを付けても使えます。

なお、Raspberry Pi Zero WHの GPIOは、SDカードが付いている側が1番、2番です。

基板の取付は、背面のベニア板を加工して使います。

スペーサーを介して、基板をネジ止めしていきます。主な基板は、Raspberry Pi Zero WHとペルチェドライバー(Cytron 13A 5-25V シングルDCモータコントローラ)です。

Cytron 13A 5-25V シングルDCモータコントローラは、最大で13Aの電流を出力できます。

今回の12Aペルチェを十分にコントロールできます。但し、この基盤についているネジのコネクターでは、12Aもの大電流が流れた場合に、接触抵抗で発熱することがあります。ネジ式コネクターは使わずに、配線ははんだ付けしてあります。

側面の断熱材

アイティプランターの背面には、ペルチェの付いた断熱材が付きます。他の三方と上下にも断熱材を取り付けます。どれも、断熱材にアルミシートを貼り付けて、ヒートシュリンクフィルムで覆います。正面部分には、小さな覗き穴を開けておきます。ヒートシュリンクフィルムが二重窓の役割を果たしてくれます。

Raspberry Pi Mdel3とRaspberry Pi Zero WHの違い

ソフトウエアは、ほぼ、互換性がありました。但し、nodeが互換性がなく入替えました。ここに詳しく書いてあります。Raspberry Pi Model3と比較すると、少し動作が遅い気がしますが、大きな支障はありません。

 

正面写真

 

背面写真

12Vに接続するコネクターです。12Aもの電流が流れても大丈夫なコネクターになっています。赤色線がDC12Vで、白色線がGNDです。

背面の写真です。温度センサーと照度センサーがつながっています・この温度センサーで内部温度を検出しています。アイティプランター内部に入れてください。テープで壁面に固定して構いません。センサーには表裏があります。小さな部品が付いている方が表になります。照度は、照度センサーの取り付け位置で変化します。照度を測定したい場所に取り付けてください。温度も、温度センサーの位置で変化します。温度を測定したい場所に取り付けてください。通常は、壁面中央に取り付けておけばいいでしょう。なお、センサーが水に浸かったりすることがないようにご注意ください。

アイティプランターの電源は常に接続しておいてください。また、USBケーブルは、アイティプランターをコントロールするのに必要です。常に接続しておいてください。

ポンプのケーブルは、ポンプ動作が不要な場合には外しておきます。植物栽培で水やりが必要な場合には、ポンプケーブルをアイティプランターのコネクターに接続してください。

Raspberry Pi Zero WHからは、micro B端子USBとminiHDMI端子がでています。USB端子にマウスとキーボード、min iHDMI端子にディスプレィを接続すると、デスクトップ画面になり、普通のLinux PCのように使うことができます。

2018年2月4日現在、まだ、超音波加湿器は届いていません。。。

2月6日に、超音波加湿器が届きました。結構な勢いで、蒸気が出ます。PWMでコントロールして、湿度制御ができないか試してみました。作成した回路は次のとおりです。電源が12Vを使っているので、DCDCコンバータで5Vを作っています。超音波加湿器の消費電流が800mAなので、1A出力可能な三端子レギュレターを使っています。

DRV777というICでもドライブできますが、3.3V->5V変換が必要なので面倒です。TBD620003Aなら、入力3.3Vで駆動できます。

取り敢えず、PWM 20%で試してみました。

見る見るうちに、湿度が高くなっていきます。上手く行けそうな気がしてきました。ところが、湿度85%RHを超えたところで、急に湿度が0%RHになりました。

どうやら、BME280センサーが壊れたみたいです。仕様では、100%RHまで測定できるはずなのですが、どうしたことでしょうか?

アイティプランターの内部は狭いので、加湿器が少し動くだけで、湿気だらけになってしまうようです。BME280の空気取込口に水蒸気が入り込んでショートした可能性があります。加湿には、超音波加湿器を使うのではなく、アイティプランターの養液タンクに水を張って、蒸発に任せるほうが良さそうです。

もっと、厳密に湿度制御できるまで、超音波加湿器による加湿制御は保留にします。

壊れたBME280を取り替えて修理しました。別にテスト装置を作成して、湿度制御ができるかどうか見てみました。詳細は、こちらにあります。結論から言うと、湿度制御は非常に難しいです。超音波加湿器を動かすと、急激に湿度が上がって、その後、なかなか湿度が低くなりません。アイティプランターの中に加湿器を入れるよりも、養液タンクに薄く水を張っておくほうがいいでしょう。

WiFi接続方法

WiFiルーターに接続する方法は、他のITBOXと同じですが、手順を書いておきます。

FirefoxやGoogle Chromeなどのモダンなブラウザを使います。IEは使わないほうがよいでしょう。

http://itbox-s.local にアクセスします。

最初の行にある、https://itbox-s.local:8091  をクリックします。

パスワードを入力して、Let’s Coderをクリックします。画面が切り替わるまで、少し時間がかかります。

通常は、Moniteringを使って、温度制御状況を確認します。

グラフが表示されるまで、少し時間がかかります。他のアプリの使用方法は、こちらを御覧ください。

 

ITBOX-S

試験管培養では、気流の制御も必要なく、狭いスペースを一定温度に保っておくだけで十分でしょう。そこで、アイティプランターの栽培スペースを断熱材で囲って、ペルチェで温度制御できるようにしてみました。アイティプランターのLEDからの発熱が断熱材で囲まれた空間に入ってこないように、断熱フィルムを入れました。

断熱材とペルチェユニット、ペルチェドライバと制御CPU、温度センサだけで実現できるので、非常に低価格です。

LEDライトの光が当たるので、光合成機能が活性化するはずです。順化も早いことでしょう。

断熱材の表面には壁紙を貼りました。外光が入らないようにしているので、中の様子は見えません。一度、培養を開始すると、1、2ヶ月は扉を開かないので、これで十分でしょう。

簡易温度調整キット外観
内部写真

正面の断熱材を取った状態の写真です。試験管50本が入る試験管立てが2セット入っています。合計100本の試験管培養ができます。背面の大型ファンは、結露や凍結の防止になります。静音ファン採用で、非常に静かです。

簡易温度調整キット背面
温度調整電子回路

現在、コントローラーにはRaspberryPi3を使っています。RaspberryPi3ならば、ブラウザからアイティプランターの制御や温度のモニタリングができます。温度制御と温度のモニタリングだけならば、より安価なESP8266などが使えます。しかし、差額は5,000円ほどなので、高機能なRaspberryPi3をお勧めいたします。

温度制御例

上のグラフは、2月21日20時から22日12時までの温度と湿度の変化の記録です。オレンジ色が温度です。夜間(12:00-6:00)は15度の設定です。その後、30分に1度づつ上昇させて、22度で一定に達します。10:00頃に、大きな温度変化があるのは、正面扉を開いたからです。扉を閉めると、速やかに設定温度に戻ることがわかります。

2月22日23時から23日7時までの温度変化では、温度センサーの測定精度(±0.5度)の範囲内に収まっています。

本装置は、試験管立てを栽培トレイに変えれば、普通の水耕栽培装置として使えるので、順化栽培にも使えます。

アイティプランター別売の簡易温度調整キットと、アイティプランター付きの完成品の2種類を用意いたします。完成品は、1年間の保証付きになります。ソフトウエアは、温度調整キットのものと同じです。

簡易温度調整キット(ITB-K01) 販売予定価格  48,500円(税別、送料別)

簡易温度調整完成品(ITB-K01-F) 販売予定価格  65,500円(税別、送料別)

改良点

長期間、使用しているとペルチェ素子付近に結露水が溜まることがありました。

ちょうど、ペルチェ素子と断熱材の間に水たまりができていました。そこで、排水のためのドレインチューブを付けてみました。

断熱材にドレーンチューブを入れる溝を掘って、チューブをホットメルトで接着しました。

背面から排水します。

排水口のドレーンチューブは、コップなどで排水を受けるようにします。