温度調整性能

ペルチェから出た空気の温度を測定して、ペルチェへの入力をコントロールします。ボックス内の温度は僅かに分布するので、温度センサーの取り付け位置で、目的の場所の温度をコントロールできます。

ペルチェに入力する電源の極性を変えることで、ペルチェで冷却したり、ペルチェで暖房したりできます。最大電力でペルチェで暖房した場合には、ペルチェ素子が100度になるまで温度が上昇します。最大電力でペルチェで冷却した場合には、ペルチェ素子が凍結するほど冷えます。ペルチェ素子の温度が高すぎたり、凍結していたりすると故障の原因になります。そこで、ペルチェ素子に、DS18B20を貼り付けて、温度を測定しています。DS18B20は、1-Wire型のセンサーで、簡単に複数のDS18B20を使うことができます。ただし、1-Wireの応答は遅く、高速な計測には向いていません。

また、温度設定値も細かく設定する方が、安定して滑らかにボックス内の温度をコントロールできます。下図は、18度から15度に冷やした場合の温度変化の一例です。急激に冷やしたりすると、PIDパラメータの値によっては、細かな振動が発生して、温度が安定しなくなります。

PIDの値を調整して、分刻みで目標温度を設定すると、下図のようになり、温度が安定します。

設定した目標温度とも一致します。ペルチェえの投入パワー変動も少なくなり、省エネになります。

また、PIDのゲインを高めても、振動しなくなります。ペルチェの駆動には、MD13S DCブラシモータードライバー 30V 13A PWM信号入力制御を使っています。エレファインで購入できます。13Aまで出力できるので、6Aのペルチェを2基、駆動できます。RaspberryPiからのPWM信号を使っています。