ペルチェ凍結防止対策

最大パワーでペルチェを冷却し続けると、ついには、ペルチェが凍結します。ペルチェが凍結すると、それ以上は温度が下がらなくなるばかりでなく、冷却ファンも止まってしまい、故障の原因になります。

ペルチェが凍結する前には、ペルチェに取り付けた温度センサーが氷点下比較になります。そこで、ペルチェが最大パワーで冷却していて、ペルチェ温度が5度以下になった場合には、25分毎に1分間だけペルチェを温めて、解凍処理をするようにしました。

すると、解凍処理が実行される度に、温度が僅かに上昇するようになります。温度変化が生じました、凍結は回避できました。しかし、ペルチェが凍結しないようにする方が、より望ましいと言えます。ペルチェが凍結するのは、放熱ファンの能力が、ペルチェの冷却能力に追いついていないからです。放熱ファンを大型なものにすれば、ペルチェの凍結も防げるかもしれません。そこで、ペルチェの放熱ファンをCPUクーラーに取り替えました。

すると、ボックス温度13度設定でも、ペルチェは凍結せず、ペルチェ温度も10度以上を保持できるようになりました。

解凍処理も、実行されることはなくなり、ボックス内温度が安定するようになりました。また、設定温度を線形補間して、分刻みに目標温度を与えたところ、温度変化時の振動もしなくなりました。

ペルチェの機能は、温調ボックス内の熱をボックス外に移動させるだけです。ボックス外の部屋の温度が高いと、放熱ができず、逆に、部屋の熱がボックス内に逆流する可能性もあります。ボックス内を低温にしたい場合には、温調ボックスを涼しい部屋に設置するとよいでしょう。ボックス内を低温にする場合には、冬場は、暖房をしていない部屋、夏場は冷房が効いている部屋が適しています。