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機器構成

空調ボックスと室内栽培装置アイティプランターを使った機器構成を説明いたします。

空調ボックス側面図

市販の扉付きカラーボックスの内側に断熱材を貼り付けてアイティプランターを置きます。アイティプランターのLEDからは熱が発生するので、空調ボックス外に放熱するためにヒートパイプを使います。

背面に取り付けたペルチェ素子で、空調ボックス内の温度をコントロールします。アイティプランターの底面には、RaspberryPi3やPWMコントローラーが入っています。コントローラーは後背面に取付けることもできます。

次に、空調ボックスに付いているセンサーについて説明いたします。温湿気圧センサーにはBME280を使っています。照度センサはTSL2561です。DS18B20でペルチェ素子の温度を測定しています。IRカメラは、Raspberry Pi 用 赤外線カメラモジュール Pi NoIRを使っています。この赤外線カメラは、アイティプランターのLEDが点灯している時はカラー写真が撮影できます。アイティプランターのLEDが消灯して、IRライトだけが点灯している時には、白黒写真になります。反射光量センサーや水位センサーは、アイティプランター内蔵のものです。

空調ボックスのセンサー類

空調ボックスの前面から見た図です。アイティプランターがボックスの中心に設置されています。

空調ボックスの前面図

1台のアイティプランターが入るボックスの大きさは、40cmと60cmの2種類があります。40cmボックスはコンパクトですが、空いているスペースが少なく拡張性に劣ります。60cmボックスには十分なスペースがあるので、プラズマクラスターを配置することができます。また、必要に応じて湿度調整機能やCO2調整機能などを付加することができます。

高さ178cm、幅79cmのカラーボックスを使えば、最大、6台のアイティプランターが1つのボックスに入ります。この場合、空調設定は、3段、4段と積み重ねることができます。積み重ねると、狭い研究室の設置面積を効率よく利用できます。

ブロック図

メイン制御回路である、RaspberryPi3に接続されている機器のブロック図を示します。インターフェースは、I2C、1-Wire、USBになります。IRライトは、IRカメラと一体にしてあります。

RaspberryPi3ピン割当

RaspberryPi3のGPIOのピン割当図を示します。RLはリレーに割当るもので、使われていません。SDA、SCLがI2Cです。w1が1-Wire、DIRとPWMがペルチェ制御用です。

センサー情報

BME280

秋月電子スイッチサイエンスなどで購入できます。I2Cで通信します。アドレスは、0x76です。詳しい説明は、BME280搭載 温湿度・気圧センサモジュールの使い方にあります。

基盤に直接、リード線を半田付けできるので、ヘッダーピンはつけなくても構いません。

J3のジャンパも接続しなくても、0X76で認識されます。1番ピンを3.3V、2番ピンをGNDに、4番ピンwoSDA、6番pinをSCLにsetuzokusureba,I2C通信ができます。

コマンドは、/home/pi/src/ITBOX/BME280.py です。実行すると、

pi@raspberrypi2:~/src/ITBOX $ ./BME280.py
hum 51.83 press 1017.5 tmp 21.80

のように表示されます。tempController.jsでも、このコマンドを使って、温湿度、気圧を取得しています。

DS18B20

DS18B20は、1-Wireの温度センサーです。秋月電子で購入できます。DS18B20をペルチェの放熱板に接触させて、ペルチェ温度を測定しています。

ピン配置は、真ん中がデータ線です。両側が電源線で、3番ピンが+です。1番ピント3番ピンを間違えて電源を入れると、燃えてしまうので注意が必要です。また、2番のデータピンには、4.7kΩの抵抗を介して3.3Vを与えます。そうしないとデータが読めません。

/home/pi/src/ITBOX/DS18B20.pyで、データが読めます。

pi@raspberrypi2:~/src/ITBOX $ ./DS18B20.py
2017/01/26 11:06:13 28-0000086d63fb 20.375 deg  28-0000086d3bde 21.062 deg

 

1-Wireは、並列接続すれば、複数のセンサーを同時に利用できます。但し、1-Wireデバイスは、通信速度が遅いので、データ取得までに、少し間が空きます。

TSL2561

TSL2561も、秋月電子スイッチサイエンスで購入できます。CdSセルのようなシンプルな光センサとは異なり、より正確に明るさを調べることができます。可視光だけでなく赤外線光についても計測でき、人間の目に近い応答をします。 I2Cでデータを取得できます。アドレスは0x39です。

これも、GND、SCL、SDA、VCC(3.3V)に接続すれば動作します。

/home/pi/src/ITBOX/TSL2561.py

pi@raspberrypi2:~/src/ITBOX $ ./TSL2561.py
Lux: 54277

pi@raspberrypi2:~/src/ITBOX $ ./quick2wire-python-api/TSL2561.example.py
0a
34 0c
fa 78
Full:     78fa
Infrared: 0c34
Visible:  6cc6
0a
IR: 418
Full: 4185
Visible: 3766
Visible, calculated: 3767
Lux: 54248

ペルチェ起動モジュール

ペルチェ素子の起動には、MD13S DCブラシモータードライバー 30V 13A PWM信号入力制御を使っています。DIRピンが出力の極性切り替え、つまり、冷却と暖房の切り替え、PWMが出力パワーになります。連続出力電流が13Aあるので、最大6Aのペルチェ素子が2基、駆動できます。入力電源は12Vです。最大72Wになります。