湿度コントロール

ITBOXで湿度コントロールができる制御ユニットを開発しました。今までITBOXでは、温度のコントロールを行っていました。湿度は、温度の変化に応じて、敏感に変化していました。湿度コントロールも併用することで、温度と湿度の両方をコントロールできるようになります。ここでは、湿度制御ユニットの詳細について記載いたします。

湿度コントロールには、加湿と除湿機能が必要です。加湿は、超音波加湿器で容易にできます。除湿は、空気中の水分を除去する必要があります。除湿方法には、シリカゲルのような乾燥剤を使う方法もありますが、乾燥剤は、水分を吸い付くすと、それ以上の水分を吸着することができなくなります。空気の温度を下げて、空気中の水分を結露させれば、除湿ができます。しかし、温度まで下げてしまいます。そこで、ペルチェ素子で温度を下げて、水分を結露させて除湿し、ヒータで下がってしまった温度を高めるようにしました。湿度制御ユニットは、温度制御ユニットとよく似ていますが、加湿器とヒータが追加されているところが異なります。除湿用のペルチェは冷却側だけで動作します。ヒータは温度を高めるだけです。加湿器は、湿度を高めるだけです。

除湿用ペルチェ素子も、加湿器も、ヒータもPWM方式のPID制御で動作します。ペルチェ素子とヒータ、加湿器のドライバーは、一方向だけでの動作で十分です。

超音波加湿器は、PWM100%で動作させると、水蒸気が出てきて、空気中の湿度が急激に高まります。超音波加湿器をPWM0%にして停止させても、湿度は上昇し続けます。以後、除湿しない限り、なかなか湿度が下がってきません。

超音波加湿器の加湿能力はかなり高いと思われます。また、超音波加湿器は、PWM制御でも動作して、発生する水蒸気の量を制御できます。一方、ペルチェの除湿能力は、どれだけ結露水を発生できるかで決まります。12V6Aのペルチェ素子では、約40%RH程度まで湿度をさげることができました。

 

 

除湿の速度も、結構、早く、数分で50%RHていどは減らせます。

 

湿度スケジュールを設定するGUIもあります。

湿度制御ユニットでは、3つのPID制御を行っているので、9つのPIDパラメータを設定します。湿度の安定性を見ながら、9つのパラメータを決めていきます。